ボケかけ母との            ハラハラドキドキ心模様
認知症と診断された80才の一人暮らしの母と娘の日常生活。そして、ふらふら揺れる家族の心と不安定な母の気持ち、泣いたり笑ったり怒ったり、そしてポジティブに暮らしていく現在進行形のお話。
ジャスミンさん
今日は、私の知人のジャスミンさんのお話です。

ジャスミンさんは、明るくて綺麗でお料理上手、そしてとても面倒見がよい奥様です。何もかも完璧にこなす人です。
ご主人の会社を手伝い、近くに住む姑の面倒をみて、身体の具合の悪い認知症になった父親を田舎から引き取り世話をしています。本当に心の優しい働き者の奥さんです。

ジャスミンさんなら何とかしてくれるだろうと実の兄弟たちも頼りきっています。もちろんご主人の兄弟たちもジャスミンさんがいれば大丈夫と安心しきっています。
ジャスミンさんが元気で何の支障も無い時はそれでよいのですが…

でもそのジャスミンさんは、胃潰瘍を患いどんどんやせていきます。あんなに綺麗だったのになんだか疲れきった顔をしています。すべての荷物が自分に背負わされているように感じ始めたジャスミンさんは、『こんなにやっているんだから少しは私のことを気遣ってくれてもいいのに。』『わたしがいくらいいって言っても少しは遠慮しなさいよ。』なんてことも思い始めます。だけどそんなことを口に出す訳にはいかないし、そんな事言ったら大変なことになってしまうしと、モヤモヤした気持ちを抱えてしまったのです。

そして、近頃では何軒お医者さまにかかっても、原因がわからないと言われる“手足がしびれたり、動きづらくなったりする”症状に悩まされています。誰もがわかるようにこの症状は、ストレスからきているのです。

そんな時ジャスミンさのお父さんが脳内出血で入院しました。入院してくれたことで(モチロン大事にはいたらなかったのですョ)少しだけ肩の荷が軽くなったように感じたのですが、毎日病院に行くという仕事が増えましたただゆっくりしてから、病院に行けるぞとささやかな喜びができたのです。

ところが、ナアンと近くに住むお姑さんが家の合鍵を開けて入ってくるので、のんびりもしていられません。モチロン心優しいジャスミンさんは「迷惑だから入らないで!」とは言えません。
でもチョッと待って何事も完璧にこなし、“愚痴”も“文句”も言わないと誰に苦しさが伝わるのでしょうか?そんなに一生懸命やってくれる人には察してあげるべき労をねぎらうべき?そう、勿論回りにいる人は、気を使うのが当たり前で思いやりでしょう。でも、そんなにジャスミンさんのように気のきく心優しい人ばかりではありません。だから病気になったり、苦しくなったりする前に手当てをしたほうが得策ですよねそれにどんなに隠しても、意外と表情や態度に自分の思いは出ていたりするものです。そして今度はそんな態度を色々言われたりすることもあります。そんなことってあまりに理不尽でしょ。

そんなことになる前に考えてみましょう1つ1つが誰の問題なのか?本当に全て自分で引き受けなければならないのか?そして、自分を大切に出来ているのか?         つづく


テーマ:認知症を介護する家族の悩み - ジャンル:福祉・ボランティア

ボケの歩み2
お友達のセラさんTちゃんから励ましのメールを頂きました。ありがとうこれからも頑張りまあす。

リリーさんがショートステイに行く前、お金の管理をしていた私に電話をかけてきました。「明後日ショートステイに行くから歯ブラシがいるのよ。お金持ってきてくれる?」翌日、私は1万円渡しました。(歯ブラシが1万円しないのはモチロン知っていますョ…)
ショートステイに行った日の晩、リリーさんから又電話がありました。リリーさん「歯ブラシがないから買ってもってきて!」
わたし「歯ブラシ買うからお金持ってきてと言うから渡したじゃない。買わなかったの?」
リリーさん「そう言ったかもしれないけど買わなかったのよ。」とのこと。朝一番で困るだろうと夜のうちに係りの人に渡しに行きました。

そして、そのショートステイでのこと。
リリーさん「隣のベッドの人は、家族3人で住んでいて、娘2人はここで介護の仕事をしているらしいのよ。で、夜3人で寝ているの。」そこは、勿論シングルベッドが1つとタンスが1つ入っている部屋でそれでギリギリ。でもリリーさんは続けて言います。「そのおばあちゃんが赤いマフラーをしているらしくて、『そのマフラーどうしたの?』って怖い声で聞くのよ。『何とかさんに貰った』っておばあちゃんは言うんだけど、怖い方の娘は、『ウソ!とったんでしょう!』と言うし、おばあさんは泣くし、もう1人の娘は優しく慰めているのよ。」と何が聞こえてしまったのかわからないけれど、「そんなことある分けないでしょ。」と正しても仕方ないのです。リリーさんの中では、実際にあったことなのですから。

ショートステイから帰ってくると「ベランダにこげた鍋が沢山あるんだけど、誰が置いたの?」と私を責めました。なるべ〜く落ち着いて「なぜ私がワザワザここまでこげた鍋を持ってこなくてはいけないの?」と聞くと「違うの?」と更に聞きます。「違います!」とキッパリ答えました。すると「じゃあ、誰かしら?」とリリーさん。私は心の中で「あなたでしょ!」と思っていますが、しばらくすると「私かしらねえ〜」と言い出します。

何がどう混乱していくのかがわかりません。

リリーさんは、50cm先の人の表情も見分けられないのですが…ある日「ベランダで見ていたら、あなた黒い服を着て今日買い物に行ったでしょう。」と得意そうに言われました。私は、何を隠そう(隠していなかったわ)カラーセラピストなので黒はめったに着ません。と真面目に答えても仕方ないのです。「いや、行ってないわよ。」とだけ答えました。

またまたある日は、「新しい保険証が市役所から届いている筈だとケアマネさんから言われたんだけど、どうした?」と聞かれました。私はモチロン知らないのですが、郵便物のたまっている場所を探しました。すると、書留の配達記録が“もう受け取っている”ことになっているのを発見しました「来ているみたいよ〜」と言い今度は保険証のありそうなところを大捜索。そして、発見となりました「あったわよ。良かったわねえ。」そして、リリーさんは「あ〜あの頃は低血圧になって騒いでいたから忘れたんだわ。目が悪いから気がつかなかったのねえ。」とか。言い訳でしょうか。

ところがそうでもないのです。モチロン言い訳なのですが…自分で、少しずつおかしいなと思っているので、正当な理由を探してボケているわけではないと自分自身を納得させているのです。

ショートステイにイヤイヤ行くリリーさんを見てためらう私にケアマネさんが言ったひと言

ひと月のうち1週間だけリリーさんに我慢してもらいましょう。他はあなたが頑張っているんだから。少しずつ皆で譲りあいましょうよ。←救われたひと言でした。

テーマ:認知症の介護 - ジャンル:福祉・ボランティア

ボケのあゆみ1
 認知症は、私達(私?)が想像しているようには、やってきません。例えば私は、こんな風に思っていました。
 ある日突然、年をとったリリーさんが私の顔を見て「こんにちは。どなたでしたっけ?」とか「娘の電話番号?」とか「ここは、どこだったかしら?」とか。こんな風に言われたのなら、確かに認知症だとわかるし、胸を張って()リリーさんは、ボケているのです。と宣言できるのです。しかし認知症は、ゆるやかにすこしずつジワジワとやってきます。「あれ?」「ちがうかな?」「なんだ、よかった。」「えっ?」「やっぱり」「何だか最近おかしいのよね。」と思っている日常が普通のことになってしまうのです。ある日突然朝起きたら、劇的にわからなくなっていて、誰が見てもおかしいなんてことにはなりません。だから、本人も真綿で首をしめられるように感じて、苦しいのでしょう。
 リリーさんの場合は
 まず薬の飲み忘れ。あまりに沢山の薬があるので、薬剤師さんが朝昼晩と1包みずつにまとめて1週間分のボードを作ってくれています。それを取り外して服用するだけになっています。でも段々に火曜日に見ると月曜日の昼だけ残っていたり、水曜日に見ると火曜日の夜だけ残っていたりという回数が増えているのです。
 元気な頃のリリーさんは引き出しの中のタオルや、下着は見事なほど綺麗に整っていました。ところが、ある日洗濯したての下着が押入れの布団の間に今にも落ちそうにささっていたりもしていました。
 また、具合が悪くなり毎日往診してもらい、点滴を受けていたのですが、「1回だけしか来てもらっていないのに1万円とられたのよ」と怒りモード。この頃のリリーさんは、とても攻撃的で何にでも腹をたてていたのでした。
 何か物が見つからないと、必ず私か兄のどちらかのせいになるまあ、たまに孫が来ていると、あの子が持っていったのかしら?となりました。ハサミやセロテープでもです。
 冷蔵庫を見ると口の開いたケッチャプが2本くらいと、マヨネーズも数本あります、と思えば賞味期限がはるかに6ヶ月、1年と過ぎたものがあったり…
 「ショートステイから帰ったら、家中にティッシュの箱がばらまかれているんだけど、どうしたのかしら?」と聞かれます。「そんな筈は無い。」と言ってもわかってくれません。なにしろ前日に私が家の中を掃除しているのですから。どう見えていたのでしょうか。
 日付や曜日を間違えるのは、私でもあることですが…例えば1日が木曜日だった時。りりーさんは、「今日は、1日の火曜日なのにデイケアでお習字したのよ。お習字は、木曜日にするのに、おかしいわよえ。」と言い出します。「今日は、木曜日よ。」と言っても納得しません。「カレンダーをひと月見間違えているんじゃない。」と言うと「そうだわ、そうよね。」と繰り返します。自分が単に間違ったとか、分からなくなっているというのは、どうも認めたくないようで、キチンとした理由があると納得するのです。(私が考えた理由ですけれど。)
 また、最近は確かにお財布に入っていた4万円がなくなってしまいました。どこにどう消えたかがわかりません。お金を出した時に一緒にいた姉(私の伯母!)を疑ったりしています。キチンと電話して姉に確認します。私は「そ、そんな事を聞くの!」と驚きますが、姉の方も「あら〜私知らないわよ。」と言うだけで、気を悪くしている様子もありません。(さすが、姉妹)結局どこに消えたのかわかりませんが、お金の管理は私がすることになりました。

テーマ:認知症を介護する家族の悩み - ジャンル:福祉・ボランティア

老人ホーム2
はやいもので5月になってしまいました。少々身辺が騒がしくなり、更新が遅れすぎてしまい、失礼しました。さてさて、続きです。

兄と二人で老人ホームの見学へと行くことになりました。正しくは、特別養護老人ホーム!!老人ホームを3つくらい廻るのはチョイチョイと行けるのかと思った浅はかな私です。でも、そうは簡単にはいきません。私も兄も仕事がありますから、見学に行く日は限られています。施設だってそれぞれ見学許可してくれる日付が違います。という訳で、1日1つと見学に行くことになりました。

知り合いから、見学の前に施設を見極めるための知識を伝授されました。それは、あまりに変な臭いがする所は避けたほうがよいとのことことでした。何故かと言うと、おむつ交換などこまめにしないのを、ごまかす為に消毒液を使って、色々な臭いが混じってしまうのだそうです。

1つ目のホームは、出来たばかりの完全個室の所です。ここは、まだまだ運営の仕方が上手くいっていない印象でした。綺麗なのですが、活気がない感じ。
2つ目のホームは、沢山入所者がいて、係りの人たちも親切な様子。
3つ目のホームは、他の2つよりも大きく充実している様子。
ただし、どの施設も天国という訳ではなく、必ず言われるのが、徘徊する人は困る・異食の人は困る・暴力をふるう人は困る・大声で泣いたりわめいたりする人は困る・とのこと。要するに大人しく言うことを聞く人が良いということでした。でも、切実に困っているのは、そのような症状のある老人を抱えている家族でしょう。
主治医にそのことを話すと「そうなんだよね。そこが本当に困ったところなんだ。」と…
そして、どのホームも待機の人数が驚くほど多い。100人待ちは少ない方で、200人、300人なんて所もあります。10年も20年も待つのでしょか。(まあ、重複して申し込んでいる人たちが沢山いるのですけど。)その待機というのも、結局は亡くなる方を待っているということですし、なんだかやりきれません。
また、どのホームに行っても「ご夫婦ですか?」と聞かれます。『そうか、こういうことは、夫婦で相談にくるのか。』と思ったりします。兄嫁は私が小姑で得したわねと思ったり、イヤイヤ兄嫁が何かをするチャンスを私が奪っているのかもしれないなんて考えたり…

こうしてタッタ3ヶ所の施設を見学するのに2ヶ月もかかってしまいました。見たところ、何処もそんな酷いことをしている訳でもなく、不潔なわけでもなく、変な臭いもしませんでした。どのように判断して良いのかわかりません。とりあえず、見学した施設3ヶ所に申し込み書を送りました。

この後に及んで兄は、「でも、『入所できます。』と返事がきてどうやってリリーさんを説得する?」なんて言い出します。100人も200人も待っているのにそんなに簡単に返事をくれる訳もないし、その返事がくるころには、そんな判断をリリーさんが出来るとは思えません。結局兄は、リリーさんの認知症をまだ認められないのでしょう。

ケアマネの一言   何でも1人でやってはいけません。周りの人にも、公的なものにも助けてもらいましょう。

テーマ:認知症を介護する家族の悩み - ジャンル:福祉・ボランティア

老人ホーム
私とリリーさんの主治医は、同じ先生です。その先生からある日「リリーさんは、そんな遠くないうちに施設に入ったほうがよいと思うよ。」とお話しがありました。「施設というと?」と私。「老人ホームですね。」「どうしてですか?」「大分痴呆がすすんでいるし、1人では暮らしていけないでしょ。インスリンの注射をうったり、薬も飲まなくてはいけないし。そういうことを忘れたりするわけだから。とにかく、すぐに施設に入れるわけではないから、見学して予約してきたらどうですか?」そういわれた私は『はい、そうですか。』とスグには行動できません。

老人ホームに申し込むなんてそんなこと勝手にしてよいの?リリーさんが知ったらどう思うだろう。まだ元気で活発なお姉さま方(リリーさんの)は絶対なんか言ってくるだろうな。リリーさんをいざホームに入れるとなったら どうやってリリーさんを説得したらいいのだろう。世間の人にも酷い娘だと思われるなどと考えながらケアマネに相談しました。

ケアマネは、「リリーさんはかなり痴呆がすすんできていますよね。例えば、私達とのお金のやりとりでも渡しているお釣りを受け取っていないとか。インスリンの注射もうち忘れたりしていますから。まだまだ初期ですけど、悪くなるばかりでしょう。施設もスグには入れる訳ではないので、予約はしておいたほうがいいですよ。」と。

それでも考えあぐねる私です。何をこんなにためらうのでしょう。ゆずにも「どうするのかをハッキリ決めるのは、家族なんじゃない。ケアマネは困るんじゃない。方針を決めて相談しないと動き出しようがないわよ。」と言われてしまいました。
そこで、兄に相談することにしました。不思議なことに先生もケアマネも、兄か私のどちらかに引き取って面倒をみたほうがよいとは言わないのです。それぞれの家庭の事情があるのだからと…。兄も自分で引き取るとは言いません。私が面倒をみるというべきなんじゃないかと頭をかすめたりもしますが、それは、無理です。自分が無理をし我慢をして全てを引き受ければ、大変になった時辛くなった時、人を恨んだり、リリーさんを憎らしく思ったりするのがわかります。誰かが手伝ってくれないとか、誰もわかってくれないと思うものです。そして、私まで身体をこわしては結局回りの人皆に迷惑なのです。それなら、施設に入ってもらって時々ニコニコとリリーさんに会う方が良いに決まっています。見栄や体裁で自分もリリーさんも不幸にしてはいけないのです。それは、兄にとっても、兄嫁さんにとっても同じことでしょう。

そんなわけで、兄と二人で施設を見学することにしました。ケアマネに老人ホームのリストを作ってもらい、インスリンの注射をしていても入所できるのかどうかを聞いてもらい、利用料も相談しながら見学候補を決めていきました。そんな話しをしながらケアマネとも段々仲良くなります。よく話しを聞いてくれて、とても頼りになるケアマネです。
「お兄さんとは、リリーさんの痴呆についての認識に随分温度差があるわよねえ。」なんて話しにもなります。「歳をとると、急に大人しくなってタダにこにこしている人と、急に自己主張のはげしくなる人との二通りにわかれるのよ。リリーさんは、すっごくハッキリしてきちゃったみたいねえ。」とか。

かくて、ケアマネにリストアップをしてもらい、わたしが電話で予約をし兄と二人で老人ホーム見学をすることとなったのです。


プロフィール

あず

Author:あず
ただいまセラピールームOpen Your Heart ユーリアを開設し、共同経営者セラピストゆずと共に夢と希望にむけて歩んでいるところです。

〜ゆず&あず流〜 人生捨てたもんじゃない!
ある日突然認知症と言われた母、それを聞いた私は、否認・怒りそして受容へと前進していけるのでしょうか…



最近の記事



最近のコメント



最近のトラックバック



月別アーカイブ



カテゴリー



友達申請フォーム

この人と友達になる



ブログ内検索



RSSフィード



リンク

このブログをリンクに追加する



Powered By FC2ブログ

Powered By FC2ブログ
ブログやるならFC2ブログ



FC2カウンター